
どうもボリーです。
地質調査で多く使われている小型ロータリー式ボーリングマシンには多くの場合ディーゼルエンジンが使用されています。

https://www.yanmar.com/jp/engine/products/diesel/h_watercooled/tf-v/
地質調査を行うに当たってパワーや作業性の相性が非常に良いためこのタイプのエンジンが多く使われています。
そしてボーリングオペレーターの技のひとつにエンジン音をよく聞き情報を得るというものがあります。
ボーリングオペレーターがコア取りやケーシング入れで機械を回しているとき傍から見ると立ってるだけとか楽そうに見えると思いますが実は全集中でエンジンの音や機械からの振動や各種計器をチェックしています。
この技、とても脳みそが疲れます。
先程から技、技と書いていますがこれは基本的にはボーリングオペレーターの基礎技術として行うことです、しかしこの情報収集能力はオペレータによって差が出るものなので敢えてここでは技と書いています。
先程、掘削中に機械からの振動や各種計器をチェックすることに触れましたがエンジン音に関してはマシンを動かしている間、常に聞いている状態です。全集中常中です。
常に集中...大変ですが、そこまでして音を聞くのには理由があります。
負荷を把握、察知するため
市街地、山の中、足場上など様々な場所で行われる地質調査は多くの場合狭い範囲での作業になるのでボーリングマシンは作業と相性の良い小型級のマシンを使うことが多いです。
そのため100m以下の能力の機械に7~12馬力のエンジンを載せて使用しています。
この載せたエンジンが文字通りマシンの動力となります。エンジンは出力以上の力は出せません、そのため負荷がかかると本来の出力を出せなくなったり最悪の場合回せなくなったり動かせなくなります。
ボーリング作業は基本的に掘り進むほど負荷は大きくなります。
それに加えて例えば孔曲がりした状態で掘り続けると孔曲がりした箇所で負荷が起きたり
礫層を掘っている場合礫の土圧を受けて負荷がかかったりします。
これらのことから
なるべく負荷を受けないように掘る
負荷を受けたとしてもそれを把握して対策して掘り進めることによりエンジンの本来の力を出し続けたいのです。
エンジンへの負荷は掘削作業への負荷
ボーリングマシン以外の資機材(掘削ツール)もマシンの規格、出力に合わせたものを使います。
一般的な地質調査でφ66~φ86径で作業する場合φ40.5mmのロッドに合う道具が使われます。これらの道具ですが頑丈ではありますが小型マシンに適したように作られているのでマシンの出力を適正に伝えることが望ましいです。
例えば負荷がかかった状態でエンジンの出力を上げてマシンに無理をさせればロッドや掘削ツールの破断、マシンの故障、孔の乱れなどのトラブルを引き起こす場合があります。
それからコア取りやサンプリングの際に掘り方取り方はいくつか方法はありますが負荷がある状態で掘り進めても多くの場合うまくいきません。
掘っていて感じますが良い試料の採取ができている時は負荷は”無い~少ない”ものです。
仮に試料が取れたり掘ることができても過度な負荷をかけて掘削していると掘削ツール(メタル、ダイヤ、ケーシング)の消耗も早くコストも大きくなります。
このようにエンジンへの負荷は掘削作業への負荷になってくるためエンジン音を聞いて情報を察知して対策を取ることがとても重要になります。
究極、全ての音や動きから情報を得る
ボーリングマシンだけではなく車も動噴も刈払器もチェーンソーも機械や道具は、上手く使おうとすれば扱う際にエンジン音をよく聞くことでしょう。
そしてこの【聞く】という技は究極的には全てことに必要だと感じます。
足場やモノレールを仮設している時でも会話や金属音や周りの環境の音を聞いたり
会社で暇していてもドアの軋む音やトタンがめくれかけてることを音を聞いて把握したり…。
音というのは身体でいうと痛みのように悪い所を教えてくれるサインのような所があると思います。
よく聞いてうまく対応していきたい。
ボーリング技術者ボリ・ボリー