
いつかの現場でのこと。
時々投稿されるいつかの現場で起きたミス系の記事がありますが、これもそのひとつです。
大小ありますが
あーしとけばよかったとか
あんな事しなければ…とかミスばかりの毎日です。
そんなミスをひとつひとつ振り返ることで、自分の現場の今後の対策として活かしてミスの起こらない現場作りをすると同時に
恥ずかしいミスの記事が、誰かが同じことを起こさずとも体験したような気持ちになって、どこかの現場で誰かが起こすかもしれないミスを未然に防ぐことに繋がればいいなって思ってます。
試掘後の穴にクランプが落下
ボーリング調査では、ボーリング調査を行う地点の表層に地下埋設物がある可能性が考えられる場合にボーリングマシンで掘る前に試掘といって、スコップなどを使って埋設物の有無を確認する作業があります。
この現場でも地下1.50m程度の深さまで試掘を行いました。
穴の大きさは直径12cm程度です。
試掘を終えて、地下埋設物が存在しないことを確認してボーリングマシンを設置しました。
マシンを設置して、辺りの準備をして、そして、いざ掘るぞ。という時に、事故は発生しました。
穴の中に物が落下しないように置いていた土嚢袋を避けて掘削管を挿入しようとした際に、足場の上にクランプがふたつ置いてあったので、片付けておこうと思い手でつかみ邪魔にならないところに置こうとしたその時に、持っていたクランプがひとつ手から滑り落ちて穴の中へ落下してしまいました。
問題は落ちた後
クランプが落ちる時スローモーションに見えて、素早く拾おうと手を伸ばしたけど、間に合いませんでした。
落ちたクランプを拾うためにとりあえず、腕を伸ばして拾おうと試みますが、1.50m程度掘削した穴の底に腕の先は届かない。
挟んで掘る掘削道具のダブルスコップを穴に入れてみてもダブルスコップの長さが1.50m程度なの挟むための長さが足りず使用できない。
ここで、1度冷静になってプランを練ればよかったのですが、
焦っていたので、オーガーといって手で回転させて掘り進める掘削器具を使って先端の様子を軽く確かめてみました。
オーガーの構造ではオーガーの土を採取する部分にクランプが入るはずもないので、もちろんクランプは取れていませんでした。
その代わり、1.50mよりもう少し深くクランプを押し込んでしまいました。
何もしなければ、上から穴を覗いたらクランプが確認できていたのですが、押し込んでしまったので見えなくなりました。
咄嗟にとった悪手に頭を抱えて、1度作戦を練ることにしました。
とはいっても、今の状況で簡単に取れるような特殊な道具を持っていない。
クランプの向きによっては、いけるかもしれない...そう考えて115mmケーシングを穴に入れてそろ~と自重でゆっくり掘ってみました。
結果は上手いことはいかず、変な感じにケーシングメタルとクランプが噛み合うらしく、マシンの方が動いてしまう。
これもダメだということでこの日はもう夕方だったこともあり、会社に戻ることにしました。
なんとか回収
穴をずらすか、何か秘策を用意する必要がある。
しかし、この現場では容易に穴をずらしたりすることは極力避けたいので、穴を大きくしてみようか?など色々考えた。
結果、出した作戦は、2mの長さの細めの鉄筋の先端をL型の鍵状にしたものを作って、それを穴の中に入れてクランプの感触を感じながら吊るように引き上げる作戦で回収に当たってみることにしました。

翌日。鉄筋で引っ掛けてとる方法なら簡単に取れるのでは、と思っていましたが穴の中に鉄筋を入れて探ってみても想像以上に感触が分からない。
何度やっても引っかからないので前にやったようにのようにケーシングを入れてメタルに当たったと思われる深度まで掘り、この時の深さを正確に測りました。
測った長さを鉄筋に目印としてビニールテールを張りつけて目印にしました。
クランプが居る深さの目印付近まで鉄筋を挿して穴の中を探ると、これかな?という感触にあたる。
そのまま、ほじっていると鉄筋の先端がクランプに噛んだような感じがしたのでゆっくり上げてみると、適度な重さが腕に伝わってくる。
これはかかっている!と確信はあるのものの、孔壁にあたって落下したりするかもしれないので慎重に慎重に上げてみる。
そのまま無事なんとかクランプを回収することが出来ました。

あーよかった!
この鉄筋作戦でダメなら、穴を広げてみたりしながらどうにか取るか、穴の上辺りまで引っ張りあげられたら強い磁石を使ってみようと思っていましたが、そこまで至らずに回収することが出来て助かりました。
今後起こさないために
今回は穴の上に置いていた土嚢袋を掘る直前に取ったので、落下対策は行っていたわけですが、そこから掘るまでの間にクランプを落としてしまったケースなので、対策というか、慎重な行動をとる工夫をしていかなければいけないのかなと思う。
例えば、落下防止の土嚢を取った瞬間から、警戒レベルをレッドと引き上げて、その間は全ての行動の前に指差呼称などをして安全確認をする。とか。
それからもう1つ、安易にオーガーを使ったことで、落ちた位置よりもさらに深くまで押し込んだことが今回回収の難易度をさらに高めました。
穴に落ちた状態で上から見える状態で、変に触らなければ、後で作ってきた鉄筋でもっと容易に回収できたことでしょう。
今回のことにより、今後自分の現場では1.50m程度の穴に物が落下してしまった場合は、焦って変に触らずに穴の真上にある状態の対象物を引っ掛けたり、磁石で引き上げるようにするつもりです。
毎日の作業の中で、色々な事に直面しますが、今後もその度に対策を考えながら無事故に過ごせるようにしていきます。
以上、ボリーより。